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感度の高いエンジニア集団であるためにアシアルがしていること

こんにちは。アシアル広報チームです。noteで情報発信を始めた昨年4月、第1回『「日本の技術力を底上げしたい」と考えるのは、僕らのエゴですか?』の中で、国外の企業と一緒に開発をしたり、技術検証を委託しているというお話をしました。

その少し前の2020年早春。代表取締役社長の田中正裕は、ハンガリーの首都・ブダペストにいました。そこで田中が行なっていたのは、面接。ハンガリーでアシアルのメンバーを探していたのです。

アシアルは2020年7月、サンフランシスコに続く海外拠点としてハンガリーに支社を設立。今回は日本とハンガリーを頻繁に往復する田中に、アシアルハンガリーについて聞きました。

海外に拠点を構える理由

「以前から日本以外でもビジネスを作りたいな、海外のお客さまとの仕事をしていきたいなと思っていました」と田中。「できるだけ世界でビジネスができるような体制を組みたかった」と言い、そのため「以前から東京でも海外出身のエンジニアを採用しながら、特にMonacaなどの自社プロダクトでは英語でマーケティングをしたりしながら、海外ユーザー比率は半分を超えるまでに成長しました」。

ただ、言語や時差の違いがあるなか、グローバルなビジネス展開を東京だけで展開するのは難しく、「海外に新たに拠点を作って、そこのメンバーと一緒に進めていくと良いのでは考えたんです」。その時点では、具体的にどことは考えていませんでしたが、仕事の環境や地の利を考えてハンガリーに決定。

「全く勝算なく来ているわけではなくて。ハンガリー出身のエンジニアと3年ほど前から一緒に仕事をしてみたり、ブダペストにも足を運んで街などもリサーチしたり。実際に素晴らしいメンバーと出会え、立ち上げを決めました」

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「写真はハンガリーオフィス前の風景。ブタペストのドナウ川を臨む場所に位置しています。オフィスはクリーム色のビルにあります」

これまでの業務は任せ、自分は新たなチャレンジを!

コロナ禍のなか進めてきた計画であり、「自分がハンガリーにいて、東京のオフィスにいないことはデメリットだと思う」としつつ、「リモートワークを軸に、世界中どこにいても仕事ができる環境を自ら実践していきたい」という思いがあった。「東京にいるメンバーは責任が増えちゃったかもしれない」としつつ、「安心して普段の業務を任せられている」からこそ、安心して不在にもできると話しました。

アシアルハンガリーは日本語が話せるメンバーは在籍しておらず、クライアントとのやりとりを考えて日本側にプロジェクトマネージャーを立ててはいるものの、日本のメンバーと同様に仕事に取り組んでいます。また、中にはハンガリーのメンバーだけで進めている案件も。

約1年つづけているなかで「リモートワークが中心になると、場所に縛られずに仕事ができると言われているが、実際にそれを強く実感しました」という田中。「今後の展開として、海外の仕事を受注していくとか、欧米圏に向けたソリューションを提案していくとか、新しくチャレンジできる項目がどんどん出ている」ことで、今後の目標が広がったという。

目指すところと会社の方針

「ヨーロッパの国の多くは、首都圏よりずっと少ない人口が北海道くらいのサイズの土地にいる、みたいな感じなんですよね。だから、日本に比べると内需が小さく、アシアルハンガリーも一国だけでやっていこうとは思っていなくて。

グローバルスタンダードで仕事ができるようになりたいということが大きいので、ハンガリーを拠点にいろいろな国のお客さまと一緒にしていきたいなと思っています」

一方、「他の地域にも、次々と拠点を作るようなことはあまり考えていません」という。

「もちろん、必要な場所に必要な拠点があるほうがスムーズにいくケースも多いんです。だから、バランスみたいなところというか。会社にはそのときどきで違った課題があると思うんです。そのときの会社の課題に一番マッチするのが拠点を構えることだったら、それはするべき。でも、今は東京、ブダペスト、サンフランシスコの3拠点をうまく活用してビジネスを練る段階だと思っています」

拠点ができた今、取り組んでいるのは「ヨーロッパへの足掛かり」を築くこと。「今のアシアルハンガリーはできたばっかりで、何の特徴もない。日本の仕事をするために作った訳ではないので、こちらの市場のなかで居場所を探していきたい」という田中。

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「オフィスからすぐの光景。ドナウ川の岸辺にあるのは国会議事堂で、ヨーロッパで二番目、世界で三番目に大きな国会議事堂です。ハンガリーを象徴する風景ともいわれており、綺麗です」

海外に拠点を構えて感じる違い

田中のメンバーに対する思いは同じでも、日本とアメリカとハンガリー。それぞれのメンバーと仕事をしていて感じる違いもあります。

「日本にあって、なかなかほかの国にはない仕事の仕方だなと思うのは、特に念入りに行うところですね。日本では仕事を終えたあと、念入りに見直すじゃないですか。間違いや不具合があったら、どれだけ小さなことでも、次に進む前にそれを直す習慣が身についています。欧米では、部分的な完成度を高めるまえに、全体的な作り込みを進めていくというか。だから、ヨーロッパやアメリカは、アウトプットまでの時間が短い。

日本人、アメリカ人、ヨーロッパ人などとレッテルをつけるのは好きではないですが、仕事に対する考え方の違いという部分では、そういうことは感じますね。いい出会いに恵まれ、今の海外のメンバーはみんなすごく優秀で真面目ですし、お互い刺激になっています。

海外のメンバーは当たり前のようにオープンソースに貢献にします。たとえば、ドキュメントの不備を直したり、使っているなかで見つけた不具合を報告したり。こうした取り組みや考え方は、日本のメンバーも大きく感じていると思います。すごいなって」

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「自宅近く、ブダ側の風景。ブダペストはドナウ川挟んで“ブダ”と“ペシュト”に分かれており、ここ、ブダ側は豊かな自然が広がっています」

今年度のアシアルハンガリーのテーマ

昨年度のアシアルハンガリーのメインテーマは、日本のチームとコラボレーションができるのかということでした。それができるとわかった今、やっと「日本のことばかりやるんじゃなくて、どうやったらヨーロッパとかアメリカのお客さまの仕事を引っ張ってこられるかを考えられる状況になったかなっていう感じなんですよね」。

それをふまえた今年度のテーマは……。

「グローバルなビジネス作りに挑戦していく。単純に仕事ください、って営業するだけではなく、もう少し長期的な視野で組み立てられないかなっていうのは、毎日考えながら仕事をしています」

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PROFILE 田中正裕(たなか・まさひろ)
代表取締役
大学2年生の時にアシアル株式会社を設立、そのまま代表取締役社長として今に至る。小学生の時に滞在していたアメリカでパソコンを触ったことがきっかけで、生きている時間の大半をプログラミングして過ごす。東京大学を卒業、アシアルの事業が忙しくなったため同大学院を中退。
代表取締役社長として対外的な活動を行いつつ、各プロジェクトでは自ら最先端の技術を駆使したアーキテクチャやコーディング、マネジメントなども担当。
現在はブダペスト(ハンガリー)にて、ヨーロッパ市場に向けた子会社ASIAL HUNGARYのオペレーションをメインで行う。趣味は飛行機の操縦。ライセンスを保有し、国内外で小型機に乗って楽しんでいる。


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