見出し画像

海外でテック情報を収集することの大変さと大切さについて

こんにちは、アシアル広報チームです。

いつもアシアル note をお読み頂き、ありがとうございます。おそらく普段から情報収集のために、さまざまなWebサイトやSNSを活用されているのではないでしょうか。

「日本語での情報ソースは見つけやすいけれども、海外(英語)になると、なかなか欲しい情報が見つけられない」、「海外でのトレンドをいち早く入手したい」という課題をお持ちの方もいらっしゃると思います。

弊社でも状況は同じです。お客様に提案できる幅を広げるためにも、できるだけ多くの情報を収集したうえで、最適と思われる方法を提案したい。特にIT技術はグローバル化が進んでいますし、インターネットを通じて世界中のソフトウェアやOSS(オープンソース)プロジェクトにアクセスできるため、日本で一番有名な製品が最適解とは言えないケースもあるのです。

今回は、日本・ハンガリー・アメリカを頻繁に往復している代表取締役社長の田中正裕が、情報収集に関して心がけていることをお伝えします。

物事を多面的に捉えることの重要性

アシアルの強みの一つが、日本・アメリカ・ヨーロッパに拠点を構えていること。「各地域のトレンドを肌で感じることができます。テクノロジーに限らず、コロナの情報や経済状況など、同じ内容のニュースでも国によって受け取れ方が大きく異なることがよくあります。」と田中。

「たとえば、ここヨーロッパでは2018年にGDPR(EU一般データ保護規則)が施行されたように、個人情報の保護に関する関心が非常に高いです。同じように、最近アメリカにて『Google Has Most of My Email Because It Has All of Yours』という記事が話題になりました。これは、プライバシー上の懸念からGmailを使わず自己構築のメールシステムを利用していた投稿者が、メール相手がGoogleサーバーを利用している割合が50%を超えているため、コストに見合うメリットが薄いという結論にたどり着いたという内容です。

こうした大手Webサービスのおかげで生活が豊かになっていることは間違いの無い事実ですが、欧米ではその影にあるプライバシー問題に関して、日本以上に多くの人が懸念を感じている印象があります。

そうした多様な意見を理解することで、IT技術の進化のベクトルを理解し、各社の取り組みを理解することにつながります。特にテック系大企業の多くは欧米にあり、そのロードマップは所在国の状況に左右される事が多いです。物事を多面的に捉えることが、潮流を読む事につながっていると感じます。」

ただし、実際にそうした情報に肌身を持って感じることは大変難しいことだそう。具体的に田中がどのような取り組みをしているのか、聞いてみました。

優先度は対面トーク、個人発信、Webニュースの順

「正直申し上げると、なかなか日本にいるだけで感度の高い情報を得ることは難しい。」と田中は言います。「というのも、日本にいると基本的には英語メディアのニュースや記事に頼ることが多くなりますが、発信されるボリュームが多すぎて、そこから自分のテーマにあった内容を見つけていくのが難しいからです。」

「大きなテーマだったら問題ないのですが、ニッチな話題をWebメディアで拾っていくのはなかなか困難。そこで、TwitterなどのSNS、Redditのようなテーマ別のフォーラム、Discordのようなコミュニティサイトで、自分にとって関心のあるテーマについてウォッチすることになります。これらは個人が発信しているので、内容自体に関する精査は必要になりますが、大まかにトレンドを把握したり、話し合われていることを通じて課題を理解したりすることができます。」

「たとえば著名企業の新製品のリリース情報であれば、メディアやニュースサイトを通じて、日本語でも情報が入ってきます。しかし、その新製品の特徴やマイナス部分、実際に使ったときの課題といった生の情報は、やはり英語でしか得られないケースが多いです。」

しかし、こうしたコミュニティサイト以上に大切にしていること、それは対面でのコミュニケーションと言います。

「コロナ禍のなかで、日本だけでなく、世界的にテック系のイベントやミートアップ(勉強会のようなもの)が例外なくバーチャル開催になりました。それにより、自宅にいながら世界中の発表にアクセスできるようになった一方、参加しないと得られない情報が入ってこなくなりました。」

「こうしたイベントへの参加目的として、私は同じ課題を共有する参加者に出会い、お互いの経験を交換しあうことを大切にしています。日本では発表を聞くために参加するという人が多いのですが、海外では人と会うために参加するという人の割合が多い印象です。それだけ、直接話し合って得られる情報に価値を置いているということです。」

イベントに参加する以外にも、田中は色々と工夫をしながら感度を高めていると言います。具体的にどのような方法を取っているのでしょうか。

「今は難しくなりましたが、以前はサンフランシスコに出張する際には、必ずAirbnb(民泊サービス)を使って、ITエンジニアが住んでいる家の一部屋を借りて宿泊していました。もちろん宿泊費も浮くのですが(笑)、それ以上にそのホストと夜一緒に話し合うなかで、シリコンバレーの情報など色々な事を教えてくれるんです。自分の家を貸し出しているぐらいなので、とってもソーシャルな性格な人が多いんですよ。」

「ほかにも、たとえばアシアルでは世界規模のオープンソースのプロジェクトで開発リードを担当している(ブライアン・エリスの記事)こともあり、その開発者同士でオフラインで集まって話し合いをするといった機会があります。そうした場所で交わされる雑談は、非常に参考になることが多いです。」

アシアルは、プログラマ向けの雑誌や情報サイト運営など、昔から情報発信をすることを大切にしてきました。これからも様々な手段を通じて、皆さんに価値ある情報を発信していきたいと思います。

テクノロジーで人や社会の「できること」を広げる仲間を募集しています。 カジュアル面談で情報交換からはじめませんか?